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借地権・底地権の相続

借地権・底地権でお困りではありませんか?

  • 相続した土地に他人名義の建物がある。
  • 相続した実家の土地は、実は他人名義だった。
  • 借地権、底地権をめぐり兄弟でもめている。
  • 底地権(借地権)を売却したいのですが、相場がどれくらいでしょうか。
借地権・底地権でお困りではありませんか?

 

1.相続した土地に他人名義の建物がある場合(底地権の相続)

  • 相続した土地に他人名義の建物があるということは、底地権を相続したことになります。
  •  借地権とは、建物所有の目的で、土地を第三者から借りる権利のことをいいます。借地権が付いている土地のことを貸地もしくは底地(底地権)と言います
  • 借地権は借地法(もしくは借地借家法)により手厚く保護されています。
  •  借地法(もしくは借地借家法)は、弱い立場である借地人の保護を図る目的で立法された特別法ですから、借地人に有利な法律であり、地主にとっては様々な制約が認められています。
  • 借地権が強い権利であるため、底地権には次のような問題点があります。
  1. 貸した土地が半永久的に戻って来ない
  2. 法律上、借地契約が満了しても、更新が認められやすくなっており、一度土地を返すと半永久的にもどってこないという問題があります。

     

  3. 売却が困難(市場性・換金性が低い)
  4. 底地権にはその土地を利用する権利がなく、借地人は法律上手厚く保護されているため、権利としての価値は低いものです。また、通常、地代も安いため十分な収益も期待できません。したがって、そのような底地をわざわざ買い受ける者はほとんどいないでしょう。底地権の市場性は低く、借地人もしくは底地買取専門の不動産業者以外への売却は困難です。
    よって、底地権は売却しようと思っても、現金化が難しい「不良資産」なのです。

     

  5. 資産価値が低い
  6. 借地権の価値は、相続税評価額上、更地価格(路線価)の60〜70%くらいですから、底地権は更地価格の30〜40%と評価されて、相続税や贈与税が計算されます。しかし、実際の市場価格はもっと低くなってしまいます。底地というのは、大きな制約を受けた権利であるうえ、後述のように収益性も低い不動産ですから、借地人以外の第三者に売ることは非常に難しく、買い手がつかないため、底地専門業者に安く買いたたかれてしまうのです。したがって、相続税評価上の底地が更地価格の30%だとしても、市場価格(実勢価格)は10〜15%程度になるといわれています。

     

  7. 収益性が低い
  8. 底地権者は、借地人に対し地代を請求することができますが、家賃と比べると、一般的に、地代はもともと低く設定されています。また、家賃のように、税金や経済情勢等の変動に即して増額されることもほとんどありませんでした。地代の増額についても、裁判上、家賃のように簡単には認められない現実もあります。

     

  9. 底地の管理が大変
  10. 借地権の存続期間は、法律上、長期間にわたるうえ、借地期間の法定更新もありますので、半永久的に底地の管理が要求されます。底地の管理としては、定期的な地代改定の交渉、更新時期には更新料の交渉、借地権譲渡の承諾の可否の判断、明渡しが問題となった場合には立ち退きの交渉などの管理が必要です。

    特に地代の交渉を怠ると、経済情勢にそぐわない安い地代となり、収益性が低下してしまいます。

    また、平成4年7月31日以前に成立した旧法下の借地契約においては、当初の存続期間中、残存期間が少なくなってきた時点で、借地人が老朽化した建物を取り壊して建て替えようとした場合、建て替え後の建物は、残存期間を超えて存続することが確実ですので、もし、このような建て替えに対して、地主が遅滞なく異議を述べない場合、借地権の残存期間が延長されます。延長後の存続期間は、建物を取り壊した日から起算し、堅固な建物についての契約の場合は30年間、非堅固な建物についての契約の場合は20年間です。

  • 底地権を相続した場合の相続税対策が必要です。
  • 相続税は、相続開始後10カ月以内に、現金一括納付で納めるのが原則です。

    しかし、底地権については、次のような問題があります

  1. 実勢価格に比べて、相続税の課税評価の方がはるかに高いこと
  2. 底地権の価格は、相続税や贈与税の評価のおいては、路線価が基準となります。しかし、実際には、底地は収益性が低いうえ、売却も難しいので、課税上評価された価格で取引されることはまずありません。つまり、相続税等の評価においては、前記のような底地権の減額要因は考慮されず、実際の資産価値(実勢価格)よりもはるかに高く評価されてしまうので、いざ相続が発生すると、予想外の税金を払う羽目になるのです。

     

  3. 現金化が困難であること
  4. 相続税は、相続開始後10ヶ月以内に現金で納税する必要があるので、短期間に納税資金を用意しなければなりません。しかし、底地を売って現金化したいと思っても、前述のように底地権は不良資産の典型ですから、売却は困難です。しかも、短期間の内に売却しようとすると、買取業者は足元を見て、相当安く買いたたきます。借地人に売却するなら、もう少し高く買い取ってくれる可能性もありますが、やはり、資金余裕の問題もあるうえ、10カ月という短期間で買取交渉をまとめるのは不可能に近いでしょう。

     

  5. 共有物件や底地権は「物納」が制限されること
  6. 物納の条件を満たした底地でないと、物納はできません。また、共有の場合には、共有者全員の同意がないと、物納はできません。他にもいくつか条件があり、物納の審査自体が非常に厳しくなっています。

  • 底地権を共同相続した場合の解決の方向性
  • 底地権を共同相続した場合の、問題点は以下の2つです。
    @)1つの土地に対し複数の権利(借地権と底地権)がある点
    A)1つの権利を複数人で所有している点(相続人らによる底地権の共有)

    上記の点から、土地の権利に様々な法律上の制約(利用面、処分面)が生じ、その結果、市場性がなくなり、資産価値が低くなるのです。

    したがって、問題を解決に導く方向性としては、上記2点を解消させる方向が望ましいと言えます。例えば、「底地の売却」「共有関係の解消」などにより、完全な権利に近くなればなるほど、市場性=資産価値=換金性が高まります。

2.相続した実家の土地は、実は他人名義だった

このケースで相続したのは、建物と借地権です。借地権を相続した場合、借地契約の当事者(借主)が変更することになるので、契約名義の変更が必要です。

 ところで、地主が借地契約の名義書換料を請求してきたら払わなければならないのでしょうか?

 たしかに、借地契約上、借地権という賃借権を他に売却する(譲渡といいます)には、地主の承諾が必要である旨の特約があるのが普通です。地主はこれを根拠に「名義書換料」を要求するのです。しかし、そもそも相続による借地権の移転は「譲渡」には当たらないので、相続による借地人名義の変更については、地主の承諾は不要です。ですから、名義書換料を払う必要はありません。

 

しかし、借地上の建物を売却したり、賃貸したりするには地主の承諾が必要です。

 上記の事例で、相続人が今後相続し建物に居住せず、家を誰かに売却したいと考えたとします。建物は土地の利用権がないと存続できないので、建物と借地権はセットで売却されるのですが、その場合、借地権の譲渡に当たるので、これにつき地主の承諾が必要となります。地主は、地代が安い分、これを機に多額の承諾料を請求します。

 

借地権を共同相続した場合の問題点

 上記の事例における問題の本質は、建物と借地権がA、Bの「共有関係」にあることです。 よって、共有状態を解消する方向で話し合いを続けることになります。
 具体的には、まずは、A、Bで遺産分割協議を行い、建物と借地権とをどちらかの単独所有にすることです。ただし、この場合、所有権等をもらえなかった相続人に対し、相続分の代償金の支払の問題が生じます。 なお、裁判所の協力を得たい場合は、遺産分割調停を家庭裁判所に申し立てます。最終的には、審判という形で、結論が示されます。

  次に、遺産分割協議が整わなかった場合ですが、この場合はとりあえず共有の登記をしておきます。その後、共有物分割の協議を申し入れ、それでも協議が整わないなら、共有物分割請求訴訟を地方裁判所に申立てます。この裁判では、「現物分割」(土地を割る)、「換価分割」(売却して代金を分ける)、「代償分割」(一方が他方の持分を買取る)などの方法により、最終的に判決により共有不動産の分割が行われます。

 

3.借地権をめぐり兄弟でもめている(借地権付建物の共同相続)

<相談事例>

 父(I)の実家を兄弟2人(A、B)で相続したのですが、実家の土地は借地権付建物でした。
兄Aは父と同居していたことから、父の死後もそのまま実家に居住しています。私(B)は、その家を利用できないため、自分の相続分の代償として、いくらかの現金 をもらいたいと思っています。しかし、兄は「そんなお金はない」の一点張りで、遺産をめぐる問題がいっこうに解決しません。何か良い方法はないでしょうか。

借地関係の解消を考えます。

 1つの方法として、「底地と借地権との交換」という方法があります。
田舎にある物件のように借地の規模が比較的広い場合には、この方法がお勧めです。
すなわち、地主の所有する底地と借地人の所有する借地権を交換して、お互いが完全な所有権者になる方法です。

 

 


 例えば、上記の事例で、借地が100坪あったとして、相続人A、Bは50坪分の借地権を地主に返し、代わりに、地主から50坪分の底地権をもらいます(借地権と底地権との交換)。

 すると、どうでしょう。A、Bは50坪ですが完全な土地の所有権を得ることになり、地主にとっても、資産価値の低かった100坪の底地が50坪の完全な土地所有権に変わったのです。

 この方法のメリットは、売買ではなく権利交換なので、多額のお金を用意する必要がなく、また、税金を抑える効果もあります。

 

「固定資産の交換特例」

 固定資産の交換の特例とは、固定資産である土地や建物を同じ種類の資産と交換したときは、譲渡がなかったものとする課税上の特例のことです。通常、固定資産の交換は売買とみなされ、課税対象となりますが、一定の条件が揃えば、課税対象にならなくなります。

 通常の売買では、売買で発生した譲渡益に対して、譲渡税がかかりますが、土地の等価交換では、この特例制度を利用すると、譲渡とはみなされないので税金がかかりません。ただし、特例を受けるためにはいくつかの条件があります。

 

次に、共有状態の解消を考えます。

 上記の例で、A、Bが50坪の完全な土地所有権を得たという前提で話を進めます。

 解決のカギは、共有関係を解消するために、Bへの代償金をどうするかという点です。

 長男Aがそのまま住み続けるということで、土地建物はAのみが取得するという遺産分割協議をします。Bは、この協議書に実印を押す代わりに、ハンコ代(相続分の代償金)をもらうことを遺産分割協議書に記載します。そして、Aは住宅ローンを使って50坪の土地に家を建てる際、Bに支払う代償金も含めてローンを組みます。Aの所有する土地建物は完全所有権ですから、資産価値は高く銀行からの融資も取りやすいでしょう。

 

4.クレアティオ法律事務所の「借地権・底地権」の不動産問題サポート内容

  • 遺産分割協議のサポート(交渉、調停、訴訟)
  • 相続をめぐるトラブルの解決(寄与分、特別受益、遺留分減殺請求、遺言に関する紛争等)
  • 相続財産の承継手続き(名義書換え、契約書の巻き直し、登記手続き)
  • 共有不動産の解消をサポート(共有物分割の交渉・訴訟)
  • 借地権・底地権をめぐるトラブルの解決
  • 借地の明渡し請求
  • 地代の値上げ交渉
  • 借地人からの借地権の買取り交渉
  • 地主からの底地権の買取り交渉
  • 借地権と底地権との交換
  • 借地権・底地権の一括売却の交渉