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遺産分割における「ハンコ代」の問題

相続に際し、「ハンコ代」でお困りではありませんか?

  • 親族からハンコ代を請求されて困っている。
  • ハンコ代とは、いくら位払うものなの?
  • 遺産分割協議書にハンコ代を払ったことを明記するべきか?
  • ハンコ代にも税金がかかるのか?
相続に際し、「ハンコ代」でお困りではありませんか?

 

遺産の70%は不動産であり、不動産の相続には「ハンコ代」がつきものです。

1.ハンコ代とは

 ハンコ代とは、遺産分割の際、相続人の1人が家や土地など全てを相続する代わりに、相続分を放棄した他の相続人(兄弟など)に対して支払う(相続持分の)代償金のことです。

 遺産分割協議書には、相続人全員の実印(印鑑証明書も)を押す必要があるため、1人の相続人が不動産などをすべて相続する内容の遺産分割協議に同意する代償金という意味で「ハンコ代」と呼ばれています。

 また、誰か一人が遺産を相続する場合、遺産分割協議書を作成する代わりに、他の相続人が「相続分のないことの証明書」を差し入れる方法もよく見られます。この場合も、相続分がないことの証明書に実印を押し、これと引き換えにいくらかの代償金を受け取るので、やはり「ハンコ代」と言われます。

 

Q 父が死亡し、兄弟3人で遺産分割協議をしています。兄は私の提供したはんこ代に納得し、遺産はいらないと言ってくれていますが、弟が法外なハンコ代を要求しているため協議がまとまりません。

 遺産分割協議がまとまらない場合は、家庭裁判所に遺産分割調停を申し立て、調停または審判で解決することになります。

 遺産分割調停は、相手方(兄または弟)の住所地を管轄する家庭裁判所に申し立てます。このケースでは、相続人の1人がハンコ代をもらえば遺産は要らないと納得していますが、それでも当該相続人は、遺産分割調停に参加しなければなりません(相続人全員が調停の当事者となるからです)。しかし、納得しているお兄さんに調停出廷の負担をかけるのも現実的ではありませんから、このような場合は、いっそのことハンコ代を支払って(もしくは支払う旨の書面を差し入れて)、代わりに、お兄さんの相続分を譲り渡してもらうことをお勧めします。そうすると、お兄さんは、もはや相続分がなくなるため、裁判所に出廷する必要はなくなります。よって、あなたは、弟さんだけを相手方として、遺産分割調停・審判を申し立てればよいのです。

 なお、相続分の譲り受けるには、「相続分譲渡証書」(実印、印鑑証明書付き)を作成しておきます。

相続に際し、「ハンコ代」でお困りではありませんか?

 

2.ハンコ代の相場について

Q 遺産分割協議の結果、私が親の残した土地・建物を引き継ぐことになりました。もう一人の相続人である弟にいわゆるハンコ代を払っておこうと思うのですが、いくら位払うべきでしょうか?

 法律上、ハンコ代についての定めはなく、慣習上決まった相場があるわけでもありません。結局は、当該相続人が納得して実印を押すか否かの問題ですから、ハンコ代はいくらなのか、と言うことになると、一定の基準などなく、ケース・バイ・ケースということになります。

 したがって、被相続人の生前の意思や、兄弟姉妹のこれまでの関係、遺産の規模や内容など、様々な要素が関係して決まってくるのでしょうし、同じ相続のケースでも、相続人毎に異なってくるかもしれません。 したがって、大体の金額については、法律の専門家である弁護士に相談し、アドバイスを受けるのがよいでしょう。

 

3.ハンコ代をもらう場合の注意点

Q 父の死後、兄が実家も含めて父の事業を継ぐことになり、ハンコ代として現金をもらうことになりました。ところで、このハンコ代というのは、遺産分割協議書の中に記載するべきでしょうか?

 ハンコ代を「誰に、いくら払うか」といった内容を遺産分割協議書に記載しておくべきです。
例えば「長男が遺産のすべてを取得し、その代償として他の相続人○○に対し金○○円を支払う。」などと記載します。

 ハンコ代に限ったことではありませんが、金銭授受の約束は正式な文書で残しておかないと後々トラブルとなりかねません。特に、遺産分割協議書の内容は、あなたが相続分を実質的に放棄するようなものですから、その代償(ハンコ代)をもらえる担保をしておかないと損害を被ることになります。

 また、遺産分割協議書にハンコ代のことを記載しておかないと、税金上も問題が生じます。

 つまり、外から見れば、あなたは自己の相続分を放棄する内容の遺産分割協議書に押印しているのですから、これは「お兄さんへの贈与」ということになり、贈与税の支払義務が生じてきます。そこで、贈与ではないと主張するにはハンコ代をもらったことを立証することになりますが、遺産分割協議書には記載がないので証拠がありません。もちろん、ハンコ代にも相続税がかかりますが、

 一般的には贈与税の方が相続税よりも税率が高く、基礎控除額も少ないので、贈与税を課される方が金銭負担は大きいことになります。

 

4.ハンコ代と税金問題

 ハンコ代には相続税がかかります(法定相続分からハンコ代にまで減縮した割合と同じ比率で相続税も減縮されます)。ただし、遺産分割協議書にハンコ代を払う旨の記載をしなければ相続税はかかりません。通常、遺産分割協議書の内容に基づき相続税申告書が作成され、税務署はこの申告書に基づいてそれぞれの相続人から相続分に相当する相続税を徴収するからです(はんこ代を遺産分割協議書に記載しなければ、当然、相続税の申告書にも記載されないからです)。

 しかし、分割協議書に記載せずに後にハンコ代を支払った場合、それを受け取った人については、その取得した「ハンコ代」について、贈与税が課されることになります。

 遺産の総額にもよりますが、相続税に比べ、贈与税の方が割高になります(ただし、贈与税は年間110万円以下なら、贈与となっても非課税です。)。

 

6.クレアティオ法律事務所の「」サポート内容

当事務所は以下のような方々のサポートをしております。

  • ハンコ代問題などで交渉代理人をお探しの方
  • 遺産(不動産)を独占している相続人にお困りの方
  • 不動産の遺産分割が長期にわたって整わないためお困りの方
  • 不合理な遺言によって相続分が侵害された方
  • 不合理な生前贈与によって相続分を失った方
  • 相続後、遺留分減殺請求通知書を受け取った方

不動産に関する「ハンコ代、遺産分割、遺留分侵害」などの問題は、不動産問題に特化した当事務所にご相談ください。弁護士が貴方様の代理人となり、交渉から調停・審判・訴訟に至るまで、あらゆる場面で、貴方様が抱える相続(争続)問題を解決に導きます。